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Sustainabilityマガジン(vol.3)2011.4.12号

Sustainability マガジン vol.3 (2011.4.12号)
====================== http://www.cre-en.jp/


 #東京の駐車場に止めていた、いわきナンバーの車。いつの間にか
 ドアミラーに大量の食料が入った袋がぶら下がっていた。ワイパー
 に「頑張って」とだけ書かれたメモがあった。(福島民報より)


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◇◆ 1. Cre-enからのご案内
◆◇   ~ 被災地石巻市への訪問先遣隊の募集 ~
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クレアンでは、東日本大震災への支援とし「元気JAPAN!プロジェクト」
を立ち上げ、その第1弾として4/6(水)に被災地で緊急支援を行なう
NPO/NGOと企業との「第1回東日本大震災の復興支援にむけた合同ミーテ
ィング」を開催しました。詳細は以下のWEBページをご覧ください。
 → http://www.cre-en.jp/library/opinion/

この中で出てきた意見を踏まえ、企業の方々に被災地を実際にしっかり
と見て、現地のボランティアを実際に経験しながら、被災地の方々の声
を直に聞いていただく「企業による石巻訪問先遣隊」を、以下の概要で
企画いたしましたので、是非ご参加ください。

【 工 程(予定)】

〔4月22日(金)〕
 22:00 新宿西口 集合・出発(車中で説明、自己紹介、車中で仮眠)

〔4月23日(土)〕
 06:00 宮城県石巻市ボランティアセンター着(休憩、仮眠)
 08:30 全体説明、被害の大きい地域、避難所を訪問
 12:00 泥かき等のボランティアワーク
     (自衛隊などの手が届かない施設・住宅)
 17:30 休憩
 20:30 現地で活動する方々との意見交換
 22:00 現地出発

〔4月24日(日)〕
 06:00 新宿 解散

【参加費用】
 15,000円
 ※ 大型バスのチャーター費、燃料代、運転手2名、高速代込みで
   1人約10,000円を予定しています(参加人数により変動)。残金
   (約5,000円)は全て現地での活動支援のために寄付させていた
   だきます。
 ※ 参加費のお支払い方法は、後日ご連絡を差し上げます。

【準備いただくもの】
 ご自身の食料・飲料、作業着、防寒具、長靴、雨具、軍手、マスク、
 メガネ/ゴーグル、医薬品、ティッシュ等。
 ※ 参加者には詳細な説明を後日ご連絡いたします。

【募集人員】
 本先遣隊の受け入れについては、被災地の復興協議会の皆さまから
 のご協力をいただいております。参加いただく皆さまには、今後、
 被災地への継続的な支援を検討される企業の皆さまを対象に20名程
 とさせていただきます。

【体 制】
 企画運営: 株式会社クレアン
 現地受入: 国際NGOピースボート
 協  力: 石巻災害支援復興協議会
 旅行企画実施: 有限会社リボーン<エコツーリズム・ネットワーク>
         (東京都知事登録 旅行業第2-4850号)

【申込み】
 参加希望者は4/19(火)中までに、〔氏名・ご所属・ご連絡先〕を、
 下記連絡先までご連絡をお願いいたします。
 (定員になり次第締め切らせて頂きます)

 〔連絡先〕
  株式会社クレアン 水上 武彦
  E-mail: mizukami(アットマーク)cre-en.jp 「(アットマーク)」は、「@」に置き換えてください
  Tel:03-5423-6920

【留意事項】
 ※ 期間中に、天災、放射能の被曝、事故などにあった場合でも、
   株式会社クレアンと現地協力先は一切の責任を負うことはで
   きません。予めご承知置きの上、自己責任の元でお申し込み
   いただきますようお願いいたします。

 ※ 必要があれば各自の判断でボランティア保険にご加入下さい。
   一番高いもので1,400円です。
  ・保険説明:http://www.ita-vc.or.jp/pdf/volunteer-hoken23.pdf
  ・加入方法:最寄りの社会福祉協議会へお問合せ下さい。

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クレアンは、「元気JAPAN!プロジェクト」をプラットフォームとして、
企業による被災地への継続的な支援のあり方や関連する諸課題への対応
について、今後も継続的にご提案させていただく予定です。

今後は、サプライチェーンの復旧や原発事故の風評への対応、計画停電
を踏まえた夏季電力不足への対応、被災地の継続的支援の枠組み構築等
の山積する課題について、自社にとってのリスク/機会を整理する必要
があります。予測し難い不確実な影響要因についても複数のシナリオ等
を想定することにより、対応策を早急に検討することが可能です。

日本社会にとっても企業にとっても、今回の大震災は大きな危機ですが、
こういった状況こそ、普段は取りにくい大胆な施策の展開が可能となり
ます。この震災にどう対応し、乗り越えていくかは日本と日本企業の未
来に大きな影響を与えると考えられます。一人ひとりが何をなすべきか
を真剣に考え、元気に実行していくことが大切です。



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◇◆ 2. Sustainability Colum
◆◇   ~ 社員の災害ボランティアが企業を変える ~
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今回、被災したエリアと被災者の数があまりにも大きいため、現在でも
なお、支援が届いていない人々が数万単位に及ぶ。

すべての日本人が、個人としてこの救援に当たるべきではないか。また、
日本の組織のすべてが自己の特性を生かして現地への支援に当たるべき
ではないか。ここでは企業が行う支援について考えたい。

企業が行なう支援には、本業での支援と本業以外での支援がある。ライ
フライン(水、電気、ガス、医療、食糧、交通、マスメディア、通信等)
を担う企業は本業の遂行によって被災者の生命を保つことが最優先である。

一方、直ちに人命を左右することはない企業も多い。そのような企業で
あっても、救助/救済から復旧/復興への支援のフェーズが移行するに
したがい、自社の強みを活かした貢献が可能となるだろう。

また、すべての企業が貢献できるものとして、本業以外での支援がある。
このような支援の要素は人、モノ、金である。モノ(物資)と金(寄付金)
については、誰に送るかなど検討は必要にせよ、比較的実行することは
容易であろう。

課題は「人」である。
現在、岩手でも宮城でも福島でも、何が必要かを的確に判断し、指示で
きる人を現場は求めている。同時に指示されたことを的確に遂行できる
プロを求めている。

企業にはそのプロがいる。ものごとを行なうのは人であり、モノと金で
はない。訓練され、知見を持った人材を、企業は送り出すべき時期に来
ているのではないか。

多くの企業では、直接支援に行きたいという社員の声が高まっていると
聞いている。CSRの担当者は、社員が自らの判断でボランティアにいく
ことを支援するのか、さらに踏み込んで一部を業務の一環として認める
のかなどを経営層に諮り、会社を動かす責務を背負っていると考える。
CSR部が本領を発揮すべき時である。

「人」による支援は、被災地のためになるだけでなく、自社にとっても
以下のような意味合いがある。

1) 社会性に対する感度の高い人材の育成。こういった人材は、経済性
  に加え社会性が求められるこらからの世界で大きな戦力となる。
2) 従業員のモチベーション向上。被災地に貢献したいという従業員の
  希望に応えることは、企業へのロイヤルティ、働く意欲を強くする。
3) 事業機会の獲得。通常の業務を離れ、異なる経験をすることにより、
  新たな視点から新たな機会を捉えることが可能となる。少なくとも、
  復興に向けた課題を理解し、自社の強みやリソースがどう役立てら
  れるかを考えることができる。
4) NGO/NPOとのエンゲージメント。ボランティア活動を通じて、被災地
  で活動するNGO/NPOと連携することになる。これにより、ステークホ
  ルダー・エンゲージメントを通じた企業活動に厚みが加わる。
5) チームワークの強化。特定地域の特定課題をチームで解決すれば、
  チームワークやチームによる課題解決力を強化する。

過去をかんがみても、阪神大震災を経験したことで人生を変え、その後
大きく活躍した人がいる。被災地での支援活動のように、否応なく判断
を迫られ、行動を求められる現場を経験することが「人」を育てること
は、間違いない。社員ボランティアは被災地の人々の助けとなることは
もちろんのこと、将来、企業を変え、企業をよりたくましくすることに
つながる。

(CSRコンサルタント 山口 智彦)



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◇◆ 3. 新着Topics & News
◆◇   ~ サステナビリティ関連の動きからトピックスを紹介 ~
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◆ 環境経営学会「緊急提言」を発表
 東日本大震災を踏まえ、気候変動とエネルギー問題に関する緊急提言
 を発表。
 → http://www.smf.gr.jp/

◆GRI「サステナビリティ・レポーティング・ガイドラインG.3.1発表」
 人権、地域社会等に関する指標を追加。
 → http://www.globalreporting.org/Home

◆コーポレートレジスター「CRRA2011 受賞企業発表」
 コーポレートレジスター主催の第4回「The CR Reporting Award」
 が発表。受賞企業は以下の通り。
 ・Best report(最優秀報告書部門): ヒューレット・パッカード(米)
 ・Best 1st time report(初参加部門): ヴァージングループ(英)
 ・Best SME report(中小企業部門): パシフィック・ハイドロ(豪)
 ・Best integrated report(アニュアル・CSR統合版部門): ナテューラコス
メティコス(ブラジル)
 ・Best Carbon Disclosure(カーボン・ディスクロージャー部門): ボーダ
フォン(英)
 ・Creativity in Communications(創造的なコミュニケーション部門): ヴァー
ジングループ(英」
 ・Relevance & Materiality(関連性・マテリアリティ部門): サブミラー
(英)
 ・Openness & Honesty(オープンさ・誠実さ部門): ノヴォ・ノルディスク
(デンマーク)
 ・Credibility through Assurance(保証による信頼性部門): コーポレティ
ブグループ(英)
 → http://www.corporateregister.com/news/item/?n=91

◆WBCSD 「Global Water toolを改定」
 ウォルマートの世界300社のサプライヤーの持続可能性評価に用い
 られているこのツールは、サプライチェーン全体の水リスク評価に
 使用されている。
 → 
 http://www.wbcsd.org/Plugins/DocSearch/details.asp?DocTypeId=251
&ObjectId=MzkzNDM&URLBack=%2Ftemplates%2FTemplateWBCSD4%
2Flayout.asp%3Ftype%3Dp%26MenuId%3DODQ%26doOpen%3D1%26ClickMenu%3
DRightMenu

◆WFN「ウォーターフットプリントマニュアル第二版を発行」
 Water Footprint Networkがウォーターフットプリントマニュアル
 第二版を発行。
 → http://www.waterfootprint.org/?page=files/home



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